陶芸の酸化窯還元窯から端を発し、何と金属アレルギーも酸化還元ではありませんか

電子移動反応は自然環境中や生体内でも起こっていることに気がついてみると、もう身の回りでたくさんの酸化還元反応がおきているではありませんか。不思議でならないことがたくさん。
山へ自然を観にいくのもいいですが、身近な分子の世界が不思議だらけなのです。
電子が奪われたり与えられたりと電子が移動する。電子の放出、ここがすべてのスタートだと思えるのです。
物理吸着と化学吸着
陶芸の酸化還元といわずとも、ふつうの炎にも酸化炎と還元炎があるし、金属クラスターを知り始めると反応の違いで変化が顕著なことがもうわくわくするわけです。
金属ってからだの中にもあるのです。金属アレルギーなどというと異物が外から悪い事をするように思われがちですが、もともと鉄なんかはなければ貧血になってしまいますし、亜鉛アレルギーというひとがいるのに、亜鉛は人間に必須元素です。

それに植物の光合成までも。植物が光を吸収して電子を放出する?
クロロフィルと呼ばれる色素分子。
光を吸収したクロロフィルは,隣の分子に自分の電子を1個与えます。この電子は元のクロロフィル分子に戻るよりも速くさらにその隣にある分子のほうに電子を渡しバケツリレーのようにこの電子は次々に隣の分子へと運ばれてクロロフィルから引き離され、電子はもう元のクロロフィルに後戻りできません。何かの物語のようです。

最初の酸素はいったいどこからきたの?

地球に最初に酸素が生まれた起源をたどってみると。。。

  電子が飛び出した後のクロロフィル分子にはどこからか電子が供給されて元の状態に戻らなければ,次の光反応ができません.ある種の光合成細菌では硫化水素から硫黄への酸化反応が電子の供給源となっていました.

 植物細胞の起源みたいなシアノバクテリアが誕生して,はじめて酸素発生型の光合成が始まったといわれています。シアノバクテリアの光合成は光合成細菌の2つの異なった形で存在し2個分の光エネルギーを一度に利用でき、高い酸化力が得られ、水を電子の供給源として利用することが可能になりました。このとき水はシアノバクテリアから電子を奪われると酸素になります。2つの光合成系はそれぞれ2種類の光合成細菌の光合成系によく似ていることから、この2つの細菌の共生によってシアノバクテリアが出現したといわれています。

シアノバクテリア(らん藻)

植物の光合成において光のエネルギーを吸収する役割を担うクロロフィルは、マグネシウムの錯体です。
錯体とは?

光合成でも電子の流れが起こっています。
吸収した光エネルギーから還元力(電子)と化学エネルギーとが作り出されます。

そんなことを考えていると、もう化学が何もかも担っているようにも思えてきてしまいます。地球の環境をどう維持出来るかも。レアメタルを無駄遣いしないように、地球の裏側の紛争地域からコンフリクトミネラルが密輸されないように。
それから忘れないようにメモ。鉱物とかミネラルについてのおさらい。地球上に存在する元素のうち、水素、炭素、窒素、酸素を除いたものがミネラル。そしてミネラルのほとんどが金属。鉄もミネラルだし、鉄を食べないと貧血になってしまうし、人類が誕生したときから鉄があったからからだに鉄を欲するようにできているのでしょうか?
ミネラルって?